テレホン法話
~3分間心のティータイム~

【第1112話】「一を聴いて」 2018(平成30)年11月11日~20日

住職が語る法話を聴くことができます


 お元気ですか。3分間心のティータイム。徳本寺テレホン法話、その第1112話です。

 郵便物の消印には、局名や受け付けた日付・時間が記されます。しかし配達される日時については、特定はできません。その点、電子メールは瞬時にやり取りができ、時間の特定も可能です。

 先日、とてもうれしいメールをいただきました。このテレホン法話が1111話を迎えたことへのお祝いのメールでした。メールの女性は先月28日に行われた「第12回テレホン法話ライブ」に参加された方でした。ライブはテレホン法話が1111話を迎える記念として行われました。その時私は「11月1日に1111話を迎えるので、1が7つも並びますので、『バーコード』テレホン法話と呼んでください」と、冗談を言いました。

 それを受けてか、彼女は11月1日しかも11時11分ピッタリにメールを届けてくれたのです。そして1が11も並んでいますと教えてくれました。なるほど日時だけで7つの1が並び、1111で4つの1が加わり、1が11も並んだ一尽くしは、まさにバーコードの感じです。そのバーコードに彼女の一途さを読み取りました。

 というのも、24時間のうちの11時11分はその1分間つまり60秒間しかありません。送信とクリックするのに1秒もかからないかもしれませんが、何をおいてもその時間にできるようにと構えていなければなりません。60秒間にかけてくださった想いの篤さに感謝感動です。

 また、同じようにテレホン法話ライブに参加されたもう一人の女性は、「はがき一文字写経」を送って下さいました。私が兼務する徳泉寺は、東日本大震災で本堂等すべてが流されました。しかし本尊さまだけ奇跡的に見つかりました。どんな時も人々の支えになろうという一心で踏み止まったと信じて、「一心本尊」と名付けられました。その本堂再建のため、はがきに一文字写経していただいた納経料で復興を目指しております。ライブの中でそのお話もしました。

 そこでその女性は一文字写経を納経して下さったのですが、その一文字が何と「一」というまさに一文字でした。一心本尊によせてということでもあるでしょうし、1111話に因んでということかもしれません。いずれにしてもこのタイミングを逃さず、「一」を写経された想いの深さに、これまた感動しました。

 「一」という字ほどシンプルなものはありませんが、筆で書くとこれほど難しい字もなく、ごまかしがききません。心に隙があると、如実に字に顕れます。今はおふたりの女性の隙のないテレホン法話への想いを、素直に有難く受け止めております。、今後、一を聴いて十を知ることができるようなテレホン法話だと、みなさまから一押しされるように、油断なく継続してまいります。

 ここでお知らせ致します。10月のカンボジア・エコー募金は、192回×3円で576円でした。ありがとうございました。

 それでは又、11月21日よりお耳にかかりましょう。

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