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御真入(ごしんい)

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大震災で被災して、家屋が流されたり、元の屋敷に戻れなくても、自分の住まいよりも、先ずご先祖さまの住まいをと考える方は、少なくありません。その想いから、お仏壇やお墓を整えたので供養をして欲しいという依頼が増えています。これも復興の兆しではないでしょうか。お仏壇やお墓を新しくしたときの供養のありかたを考えてみましょう。
 今回は、「御真入(ごしんい)れ」についてのお話です。

問 仏壇を新しくしましたがどうすればいいですか。
答 その前にお聞きしますが、仏壇に本尊さまは安置されていますか。
問 本尊さまというのはお釈迦さまのことですか。
答 そうです。曹洞宗の本尊さまはお釈迦さまです。それからご先祖さまのお位牌を安置し、その他のお供えも準備して、仏壇にお参りできる状態で御真入れのご供養を致します。
問 仏壇だけあっても駄目なのですね。
答 仏壇そのもの大切ですが、中に安置されている仏像やお位牌に魂を入れる儀式が御真入れなのです。どんなに立派な仏像であっても、魂が入っていなければ、拝む対象にはなりません。
問 お墓を新しくしたときも、御真入れをするのですか。
答 そうです。極端なことを言えば、墓石も魂が入っていなければ、単なる石に過ぎません。
問 御真入れと開眼(かいげん)はどうちがうのですか。
答 同じことです。仏像・仏画などを作った場合、最後に眼を入れて魂を迎え入れるので、開眼という言葉が使われます。点眼(てんげん)とも言います。因みに日本における開眼供養は、天平勝宝4年(752)に東大寺大仏で行われたのが最初とされています。
問 御真入れの時どんなものを準備すればいいでしょうか。
答 一般的な仏壇のお供えとして、五供(ごくう)があります。五供とは香(線香)・華(げ)(生花)・灯燭(ローソク)・浄水・飲食(おんじき)(お茶・ご飯・菓子・果物等)です。
問 その他に必要なものはありますか。
答 新しい仏壇やお墓のある場所を清めますので、導師用にコップにお水を用意して下さい。できれば新しい筆・墨・硯も準備なさるのが正式ですが、導師が専用のものを持参しますので、そこまでなさらなくても結構です。
問 御真入れの時は、家族が揃ってお参りした方がいいのでしょうか。
答 私たちが新居に住まいするとき、ご縁の方をお招きして新築振舞いをしますね。それと同じように、仏壇やお墓はご先祖さまの住まいするところですので、そこが新しくなったときは、それなりにみなさんにお参りしていただけば、いいご供養になります。
問 古い仏壇や墓石はどうすればいいのですか。
答 御真入れとは逆に、御真抜きというお勤めをします。いわゆる魂抜きです。準備するものは、香・華・灯燭が基本です。
問 魂を抜いた後の処分がたいへんそうですが、どうすればいいでしょう。
答 あとのことは、仏壇は仏具店、墓石は石材店にお願いして下さい。お焚き上げや然るべき方途をとってくださいます。