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仏壇―「家庭の中のお寺」―

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 「うちには仏壇がないから」「隣では仏壇があるから」というような言い方をすることがある。この場合仏壇があるというのは、当然その家では亡くなった方がいて、仏壇に先祖のお位牌を祀っているということ。仏壇がないというのは、まだ誰も亡くなっていないので先祖がいない(!?)ということ。
 仏壇とは、ほんとうに先祖の位牌だけを安置しておくところなのでしょうか。
今回は「仏壇」についてのお話です

問 今度、仏壇を新しくしたので、ご真入れ(魂入れ)をお願いします。
答 はい、わかりました。ご本尊さまも新しくなったのですね。
問 先祖のお位牌は新しくしましたが、ご本尊さまって、どういうことですか。
答 お寺に例えていえば、仏壇は本堂と同じです。お寺の本堂は、仏さまと人々が仏縁で結ばれるところ―結界(けっかい)―と見なされ、修行の場でもあります。本堂には須弥壇(しゅみだん)があってそこにご本尊さまが祀られます。曹洞宗の場合は、お釈迦さまが一般的です。
問 仏壇の一番上の壇には、ご本尊さまであるお釈迦さまを、まず安置しなければならないわけですね。
答 建物だけあって、ご本尊さまがないガランとした本堂は本堂とはいいません。それと同じように、仏壇の上段にご本尊さまを祀り、その脇にご先祖のお位牌を安置して、初めて仏壇といえるわけです。
問 並べる順番は、どうすればいいですか。
答 古いお位牌は、ご本尊さまに向かって右に、新しいお位牌は左に祀りします。
問 たくさんご先祖があって、位牌を並べきれないのですが。
答 33回忌を過ぎたような古いご先祖は、繰り出し位牌などに入れて、一つにまとめる法もあります。
問 お供え物について教えて下さい。
答 お供え物は、仏壇の中段から下段にかけて、おあげします。基本的には5つの供え者があります。香・花・灯明・お水・飲食(霊膳・果物・菓子等)です。
問 お茶はあげないのですか。
答 お水と一緒に毎朝あげましょう。お水は向かって右に、お茶は左に並べてあげます。
問 霊膳も毎日あげるべきでしょうか。
答 仏さまが生きていらっしゃると同じ気持ちでお供え物をあげるわけですから、それが理想です。毎日は仏飯だけをあげ、命日など特別な日に霊膳を供えても失礼にはなりません。ただいずれの場合も炊きたての最初のひとへらをよそうようにしたいものです。
問 故人の好物などをあげてもいいのでしょうか。
答 生臭いものは遠慮すべきですが、季節の初ものとか、いただきものなどは、先ず一度仏壇にお供えしてからいただくようにするといいですね。
問 おまいりに特別な作法がありますか。
答 洗面をすませ、朝食前にご飯等をお供えします。ロウソクに火を灯し、お線香一本に火をつけ、額のところで念じ、真っ直ぐ線香立てに立てます。カネを鳴らし(1〜3回)、合掌して礼拝します。そして「南無釈迦牟尼仏」(なむしゃかむにぶつ)並びに念ずるところのお戒名をお唱えします。
問 その他注意すべき点は何ですか。
答 買って新しいうちの仏壇は、ピカピカしていますが、しばらくするとホコリだらけになっていることがあります。また、枯れたままの花や、カビの生えたお供え物を見かけることもあります。仏壇は常にきれいにしておきましょう。本堂掃除が立派な仏道修行であるように、仏壇掃除は、仏さまご先祖さまに輝きを与え、同時に自分たちの心も磨かれることになります。