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位牌  -位牌は蓮の華-

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 地震で被災されたおばあさんが、お位牌を風呂敷に包んで、先祖さんと一緒に避難生活をしている様子が報道されたことがある。
 位牌は、ご先祖さまの命と同じだから、何ぞのことがあったときは、何をおいても位牌を持ち出しなさいといういわれもある。
 「位牌持ち」とは家督の別称であり、家の中で重要な位置を占めている。単なる仏具以上の意味がありそうだ。
 今回は「位牌」についてのお話です。


問 位牌とはいったいどんな意味があるのですか。

答 亡き人の戒名・死亡年月日等を書き、仏壇に安置して、供養・礼拝の対象となるものです。仏となられた亡き人そのものといえます。

問 昔からあったものなのですか。

答 位牌の起源は、中国で儒教にあり、死者の官位姓名を記した「位版」だといわれています。そして、日本には鎌倉時代、禅宗と共に伝えられ「位牌」と改称されたようです。

問 葬儀のときの白木の位牌は、どのようにすればよいですか。

答 四十九日までの間に、黒塗りの永久的な位牌にします。亡くなってから、四十九日までの間は、完全な仏さまの世界に行く、道中にあると考え、白木の仮りの位牌に戒名を記します。

問 塗り位牌の字は金文字で書くものなのですか。

答 一応金は永久不変の象徴として捉えすっかり成仏した故人は、何ら迷いがなくなり、金と同じように不変の姿になったことを表わしています。

問 位牌の大きさ、型について教えてください。

答 先に亡くなっている先祖さんの位牌があれば、その位牌に合わせた大きさ、型にそろえるのがいいでしょう。ご夫婦で並べる場合などはその高さも釣り合いがとれるように、前もって寸法等は計っておくべきです。
 型は色々ですが、基本は蓮の華の上に戒名を記す板が載っています。

問 位牌にある飾りは蓮華を意味しているのですか。

答 そうです。仏さまの登るところを蓮華台ともいいます。蓮は泥の中にあって、泥に染まらず、清らかな花を咲かせます。人間も泥のようにある煩悩に溺れずに、清々しい生き方ができれば、仏さまだという意味でしょうね。

問 生きている間は中々難しいような気がしますが、位牌に仏弟子となった証の戒名を書いていただければ、お釈迦さまと同じとこに居られるのですか。

答 そうです。だから仏壇に位牌を置くときは、お釈迦さまがおられる同じ壇に安置しましょう。向って右に古い方、左は新しい方というように置きます。たくさんある場合はこの限りではありません。
問 三十三回忌も過ぎた古い先祖さんを一つの位牌にまとめてもいいでしょうか。

答 「繰り出し位牌」といって、一つの位牌の中に十枚近く戒名を書く札が入っているのがあります。そういうものに収めると粗末になりません。
 蛇足ながら、位牌は先祖さんそのもの、清浄な仏さまであり、蓮の華と同じです。ホコリなどは、常に払ってきれいにしておきましょう。それが「位牌持ち」の誇りでもあります。